現在の絵本市場はどうなっているか?
皆さま、絵本がどういった売れ方をするかご存じでしょうか?
絵本を書く前に、現代日本の絵本の部数と売れ方を少しリサーチしてみました。
キングコングの西野氏の「えんとつ町のプペル」が数十万部売れており、100万部に届きそうだという情報をニュースで見たことがある方も多いと思いますが、あれはものすごく特殊なパターンになります。
なんだかテレビ等ではいじられ役になっていますが、新作絵本をあの部数売るというのは、異常なことだと思います。
私の調べた結果……というかググっただけなので、正しい数字かどうかは微妙ですが、絵本は5000部売れたらヒット作、新人が2000部刷ってもらえば相当期待されている、といったレベルの業界なのです。
たとえば、2000部を1000円で売って印税が10%だとしたら、収入は20万円。毎月一冊出しても生活していけません。それほど絵本業界は難しい業界なのです。
しかし、本屋にいけば、児童書、絵本コーナーは必ずありますし、毎年、絵本を読む子供達は生まれます。
それはなぜか?
はらぺこあおむし、ぐりとぐら、てぶくろ、100万回生きたねこ
そうなのです。実は、絵本の売り上げの95%はロングセラーと呼ばれる昔からあるものなのです。
おそらくお母さんが昔に呼んでもらってよかったものを我が子に読むのでしょう。
5%の新刊の絵本は過去の全ての絵本と戦わなければならないのです。これは想像ですが、新しい絵本が一切でなくても子供の絵本に関しては困らないと思います。
しかしながら、絵本作家になりたいと思っている人はたくさんいるように感じます。西野氏の成功はいろんな方の夢に火をつけたと思います。
小説や漫画は新作のほうが売れるのになぜ絵本だけが、と思う方もいると思いますが、私の考察によると「絵本のみがプレゼントだから」ということになります。
ターゲットは子供ですが、購入するのは親なのです。なので、過去から続く絵本のほうが絶対に売れるのです。自分の良かった記憶を頼りに購入しているのだから。
以前の私の失敗について
つまり、絵本どころか絵も描けない私が絵本を1000部売るには、抜本的にいろいろなことを見直す必要があります。
以前、私は東京都福生市という小さな町に住んでおり、福生市のゆるキャラの許可をとり、小説を出版したことがあります。
こっち向いて、たっけー☆☆(こちらで購入できます)という小説で、自分で言うのもなんですが内容はすごくよくできています。なるべく全年齢が読めるような内容を心がけ、ばかばかしさと切なさと楽しさを詰め込んだ気でおりました。友人のバンドマンにもコラボのような形で協力してもらいましたが、あまり売れませんでした。
自費出版と比べれば売れたほうかもしれませんが、商業出版としては惨敗です。
私のミスは、小説の内容にばかり気をとられていたことです。
小説を読む年齢層は中学生以上でしょう。しかしながらゆるキャラのグッズをほしがるのは子供達でした。ここが最大のミスだったように思えます。難しい漢字の書いてある小説はどんなに表紙が可愛くても子供向けのプレゼントに向いていなかったし、大人はもっと重厚な物語を欲するので、誰も読みたがらない小説を書いてしまったのでした。
次回は、絵本の意味を変える方法を書いていきます。
コメントをお書きください